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「勤め人が向いてない」と感じてすぐに独立に向かうのは道を誤る可能性アリ

「勤め人が向いてない」と感じてすぐに独立に向かうのは道を誤る可能性アリ本音と建前

20代も後半になってくるとどこかで感じ始める「このままでいいのか」という考え。特に会社に勤めるサラリーマンをしていると「勤め人が向いていない」なんて考えが頭にもたげてくるのも頷けます。そんな思いをもとに独立を目指す人は案外多い。しかしながらその多くは途中で挫折し、実際に退職まで行き着く人も少なくなっています。

今回の記事はあなたが「勤め人が向いていない」と感じた時にどう考え行動すればいいのかを知ることを目的としています。一つの考え方ではありますが参考にして頂ければきっと「向いていない」=「独立」という安直な方程式にはならないのだと気付いて頂けるのではないかと感じます。

話の大枠として「なぜ向いていないのかを知る」ことから始まり「その解決策が本当に独立にあるのか」を見ていきます。更に「解決策が独立となった場合でも目的と手段の混在がないか」を確認。これらをするだけで誤った独立思考を制御することが出来るでしょう。

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なぜ「向いていない」と感じるのか

まずあなたに最初にやってほしいステップがあります。それは「なぜ向いていないのか」という基本的なあなたの思いを抜き出す事です。

<例えば>

  • 他人に指示されるのがイヤ
  • 通勤するのがイヤ
  • チームでの仕事がイヤ
  • 給与が上がりにくいのがイヤ
  • 上司、部下、同僚との人間関係がイヤ

冷静な頭で何に対して向いていないと言っているのかを抽出していきます。頭を整理する意味でも出来るだけノートに書き出すなどの作業を行ってみるといいでしょう。あなたが自分で嫌がっている部分が分かってきます。多く人はこの作業を行わずに何となく向いていないと感じているに過ぎません。

「◯◯という理由で私は勤め人が向いていない」

勤め人が向いていない理由を明確にして言い切れる状態をまずは作っておくのが最初のステップになります。

理由の内容を深堀りしてみる

理由が明確になったら次はその解決策を考えるステップです。その解決策を探る前に内容の深堀りをしてみましょう。ここまでで全体の半分が終了します。

あなたが勤め人が向いていないと感じるのは【嫌いor苦手】な事を含んでいるからでしょう。ほとんどの人は「やりたくても出来ない」というよりは「苦手だ」「嫌だ」と感じているはず。ならば理由の元となる部分がない仕事や職場に変更出来るとすればどうでしょう。まだ「勤め人が向いていない」と言い切れるのか考えてみて下さい。

前章で挙げた理由をベースに少し考えてみましょう。
「他人に指示されるのがイヤ」というのが元になり「指示される勤め人が向いていない」と理由をつけたとします。では指示系統が縦割りではなく横一線となっている職場や出来たてのベンチャーならどうでしょうか。社長も一丸となって新たな取組みや意見を求めていて「誰かの指示で動く」という場面がほとんどない会社も実際に存在しています。
「通勤したくない」というのが元で勤め人が向いていないと感じている場合はどうか。昨今では日本でもリモートワークが盛んに行われる様になっています。会社によっては8割以上在宅にて勤務可能とする場所もあります。もしあなたの仕事もほぼ完全なリモートであったとすればどうでしょう。「毎日満員電車に揺られる生活が本当に苦で向いていないと思っていた」なんて言葉は通じなくなります。
他にもチーム戦ではなく個人戦で戦う仕事もあります。上司や部下、同僚との人間関係も体育会系ではなく穏やかな形で作られた組織も現実に存在しているでしょう。お互いを認め合う人が多く逆に「ここでの人間関係ならあってもいい」と感じる会社も存在します。

この様に多くの理由は今ある環境に基づくものであり「勤め人」の持っている絶対的な要素ではないと言えるでしょう。最初にあなたが導き出した理由もまた環境要因であり勤め人としての絶対的な要素ではない事が多くなるはずです。

勤め人の絶対的な要素とは何か

勤め人である絶対的要素は何なのでしょうか。意外に浮かんでこない人も多いのではないかと推察出来ます。それは例えば「働いている会社を実質的に保有していない」ことが挙げられるかもしれません。「決裁者のトップではない」ことも要素と言えます。他にも「給与という形でお金を定期的に貰っている」というのも挙げられるでしょう。

これら勤め人としての絶対的な要素というのが「向いていない理由」になるのかという点を考えて欲しいのです。「私は働いている会社の実質的な支配者じゃないから向いていないと感じる」なんて人は少ないでしょう。あなたが最初のステップで考えた理由にも照らし合わせてみて下さい。おそらく勤め人としての絶対的な要素が含まれていることは少ないはずです。

「毎月お金を貰えるなんて嫌だ!」って人は案外少ないものです。こうやってあくまでも現状の環境要因が向いていないと感じさせているのだと知ることが大切です。ただ「だから独立はするな」と言っている訳ではありません。これを踏まえた上で次のステップに入っていきます。

理由に対して解決策を考える

理由が分かり、その深堀りも出来たのであれば解決策を探すステップになります。このステップが完了すれば思考の終結に近づきます。

解決策は多く存在しますが大枠である「独立」を目指すべきかを考えてみます。今の嫌だと感じる環境が変われば勤め人でも楽しく生きられるかもしれないと思えるはずです。よってあなたが本当の意味で勤め人が向いていない訳ではないこともこの段階では理解出来ているでしょう。

「転職」か「独立」か「自分の変化」か「相手の変化」。多く分けると4つの何れかを解決策に選ぶのではないかと思います。向いていないと感じた理由を解決する方法で最も効果的な近道は何なのか。これが「独立」にあるのだと考えるのなら退職してしまってあなた自身で始めるのが良いでしょう。

深堀りして考えてみると「転職」が一番の近道と感じる場合もあるはずです。場合によっては「異動を願い出る」という今の職場のままで最短の解決が可能なこともあるはずです。自分自身の考え方を修正して今の状況に馴染む方が得策ということもあれば、コミュニケーションなどを駆使して相手を変化させる方が手っ取り早いと考える人もいるはずです。少なくとも安直に「じゃあ独立だな」という答えにはならないでしょう。

「向いていない」=「独立」ではなく、向いていないと感じるのはなぜか、その解決策は他にあるかと考えてみて下さい。あなたが盲目的に道を進むこが無くなっていくはずです。

独立には強烈な目的が必要になる

独立という道は挫折する人も多くなります。多くの人は退職に至るまでに挫折をするので「退職出来た」という状態であれば案外生き残れるものと言えるでしょう。なぜ多くの人が独立に至れないのか。理由は簡単です。

「目的が弱い」

この一点に絞られると感じます。挫折した人の多くは内面から迸るほどの理由を持っていない場合が多くあります。典型的なものが「月100万稼ぐ」というのも目的にして独立を目指すようなパターンです。これは目的と手段を取り違えています。実は目的と手段というのは混在しやすいものであることをここで説明しておきます。

目的は手段にも成り得る

ここで幾つかの例を出して説明します。

副業で給与分の30万円を稼ぐということを目的にしてYoutubeを始めたとします。この場合YouTubeは手段であり30万円を稼ぐというのが目的です。

では続いて人の指示に従わずに生活をしていきたいと考え、指示に従う必要のない仕事で生きていくための月30万円を稼ぐと決定した人がいたとします。指示を受けない仕事として彼は転職や現状の変化ではなく独立を考えます。中でもYouTubeという手法が最も自分の中で頑張ってみたいものでした。この場合の目的と手段はどうなっているでしょうか。先程と似ている部分もありますが目的は「人の支持を受けない生活」という部分になります。よって「30万円を稼ぐ」ことも「退職して独立する」ことも「YouTube」も全てが手段になるはずです。

先程目的だったものも手段に変化することが分かったと思います。分かりやすくもう一つ例を出していきます。

目的がサッカーでインターハイに出てフィールドでプレーするという人がいたとします。この場合「毎日の部活の練習を休まずに出る」というのは手段の一つと言えるでしょう。

では目的がサッカーで大学のスカウト推薦による入学だった場合はどうでしょうか。サッカーでインターハイに出ることも一つの手段となります。勿論他の手段が思い浮かぶ可能性もあるでしょう。

更にプロのサッカー選手になることが目的だとすれば手段はどう移り変わるでしょうか。大学をスカウト推薦で入るのもインターハイに出るのも全て手段の一つになりそうです。また全く別の方法でクラブチームのユースに入ってしまうという手段を選ぶかもしれません。

またプロアマに関係なくヨーロッパで本場のサッカーの体感を目的とした場合はどうでしょうか。こうなると先には一切登場しなかった英語の学習やスペイン語の学びなども全てが手段の一つとして考えられるようになるはずです。

目的によって手段が何か変化するのが目に見えて分かったのではないでしょうか。あなた自身が最も熱くなれる目的を持つ事で実現に向けた動きに爆発力を生み出せます。目的が曖昧であれば当然ながら独立という道で生きていくのは困難でしょう。これは勤め人として「向いている」と感じながら生きるのも同じくらい難しいことだと言えます。向かう道が何であってもまずもって目的というものが重要であるのは言うまでもありません。

今自分が行っている何かしらの手段というのがどこまで目的にマッチしているのか、繋がっているのかを再確認して下さい。

勤め人が向いていないと感じたらどうするのか

改めて勤め人が向いていないと感じたらどうするのかをおさらいします。

まずはあなた自身の本質的な理由を知ることから始めて下さい。なるべく冷静な状態で書き出してみるのがオススメです。理由が明確なものになったら解決策を考えてみます。決して安直なものではなく一番理にかなったものが何かと考察して下さい。それが出来たら解決策を実施するための手段を実行に移していきます。この時にあなたの目的を見失わないようにして下さい。

「人の指示に従わなくて済む働き方」を強い目的としているのなら実施する手段はそれにマッチしてなければなりません。そして日々の行動はその手段を手にする為に必要なものでなければならないということです。

今やっていることの全てが繋がっている状態を目指して下さい。当然ながらそんな厳しい世界に飛び込むとなれば強烈な目的でなければなりません。「何となくイヤだって感じるから」程度では話にならないのも分かるでしょう。

目的を決めて、どんな手段を取るのかが決まってしまえば日々の行動にも落とされてきます。「向いてないけどどうしよう」と悩むだけの日々からは解放されるはずです。

「給料が少過ぎて向いてない」という考えはもしかしたら「家族と思うお金を気にせずに思う存分楽しめる旅行に年1回行くような人生が良い」という思いから来ているのかもしれません。だとすれば目的は後者になります。給与を引き上げるのは手段の一つ。時には給与ではなく副業で月20万ずつ手に出来れば年間で240万。旅行の際に今までのようなお金を気にしてという事は無くなるはずです。「給与が上がらない!」という嘆きから実際の行動に移せる算段がつくのではないでしょうか。

勤め人が向いていないと感じたら今一度理由を考え深堀りし、その解決策に向かって行動してみて下さい。

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